職人だより3 「すりつぶしが良い生地づくりの基本」
2019/04/06
カテゴリー菓子づくり
職人だより3 「すりつぶしが良い生地づくりの基本」
暦上は「清明」が過ぎちょうど成田では桜が満開を迎えています。昨日の強風もあり見頃は今週末でしょう。お客様から春祭りのお知らせが届きはじめ、いつもながら季節の節目という感じが強まります。昨年5月15日に今の場所に移りましたが、もう少しで1年・・・早いものです。新元号「令和」が発表となりましたが、16菊紋菓子の問合わせも増えていますので、記念菓子を5月にはお知らせできるようにしたいと思っています。
日々お干菓子づくりと向き合っていますが、昨日は毎月恒例の餅生地づくりの日。まったく違う感じのコントラストがありますが、気温湿度による微妙な変化(実は毎回違う)を楽しもうと最近では特に思っています。
「落雁生地は砂糖と粉を混ぜればよいのですか?」と聞かれることがあります・・・確かにその通りですが、教科書どおりではいかないことも多いです。一般的には砂糖にしとり(適度な水分)をつけて、徐々に粉を入れて混ぜ合わせていきます(水飴のしとりは奥が深いのでいずれお話しますね・・・)。
「混ぜる」といってもただ掻き回しても落雁生地は全然出来あがりません・・・、砂糖に蜜をすりつぶして、粉を添加したらじっくりとすりつぶして、またすこし粉を入れてすりつぶして、といった感じです。この「すりつぶす」という感じがキーポイントで、特に粒子が細かい原料だと違いが顕著にでます。そして、このすりつぶし作業はある程度力を使います。今となっては体ができていますが、はじめは結構大変でした・・・(笑)。
ミキサーもとても役にたっています。原料で使い分けていますが、一つは餡煮炊撹拌機、いわゆる餡練り機、もう一つはパン屋さんなどでもおなじみの縦型ミキサー。もちろん小ロットでは職人の手作業。お菓子の生地作りはかき混ぜる、こねるなどいろいろ表現がありますが、「すりつぶす」が落雁生地づくりの基本でしょうね。基本の積み重ねを繰り返し繰り返し、記憶よりも記録、これがほんと大切。今週も丁寧に菓子づくりを進めていきます。
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