職人だより78　「秋のふきよせ　金平糖コスモス・落雁・麦こがし」

2020/09/12

日中は30度を超える日が多く残暑が続いていますが朝晩の涼しさに秋の気配を感じています。今週は埼玉から千葉、茨城の新しいお客様を中心にご挨拶に伺いましたが、台風10号の影響なのか移動中に突然の豪雨に何回か会いました。皆様もどうぞお車の運転はお気をつけてください。

先日お便りをいただいたお寺様は御供物としてくず湯を長年使用されてきました。地元の和菓子屋さんの店主から高齢になって跡取りもいないので店を畳むから他で作り先を探して欲しいと言われたとのことでした。御供物は落雁や瓦煎餅などいろいろ使われていますが、中にはくず湯を使用されている所もあります。うちでもここ数年徐々に依頼が増えています。お湯に程よく溶かして飲みますのである程度の大きさの型でお作りしています。寺院様では左万字、神社様では榊を基本でご用意しています。

本格的に秋の行事が始まっています。常連の神社様からは例年のように千歳飴のご注文を続々といただいています。ありがとうございます。あるお宮様から新嘗祭の撤饌のお問い合せをいただきました。春季祭で春のふきよせを気に入っていただき、今回は秋のふきよせのご用命をいただきました。昨年の大嘗祭用に特別に調製したものでしたが、本年より新嘗祭や秋季祭用として秋商品の一つに加えることにいたしました。

秋の気配を感じお喜びいただけますよう金平糖はコスモスをイメージしたものにしています。濃いピンクのストロベリー、オレンジ、淡黄のパイナップル味といろいろなお味が楽しめます。まが玉の形の干菓子は収穫の秋をイメージした「麦こがし」がメインで、米粉の落雁はピンク・紫と華やかにしています。